2021年01月14日

外環ネット講演会開催(1月6日)「トンネル技術者が見た事故原因と大深度安全神話の虚構」

外環ネットは、12月18日のNEXCO東日本の外環調布陥没事故についての中間報告を受けて、1月6日武蔵野市南町コミセンにおいて、大塚正幸氏(元トンネル技術者)をお招きして講演会を開催しました。

演題は「外環道トンネル工事で相次ぐ地表陥没と地下空洞―トンネル技術者が見た事故原因と大深度安全神話の虚構」。
 大塚氏によれば、「流砂」(地下水で浸潤された砂が湧水と一緒に流れ出す現象)は、一見固く締まった(今回の上総層のような)地山でも介在砂層の中で発生することがある。今回の事故で着目される上総層は、関東平野に広く厚く分布する基盤層で、決して『特殊な地層』ではない。そして、外環道路の陥没事故の原因を次のように推察する。
 「上総層の地盤は安定した地中では固く支持力があるが、空隙が生じて水で流されると緩みが進行する性質がある。砂礫層に遭遇してシールド掘進が難航する間に地山から大量の土砂を取り込み、切羽前・上部の緩みが進行した。不十分な地質調査のために、シールド機の設計が適切でなく、地山の性状に即した適切な施行管理も疎かであった。堆積層からなる都市の地下40mは、支持地盤の下にあるから安全深度であるという認識は改めなければならない。
 また、大深度の特定範囲を深さだけで一義的に決める非科学性やN値だけで評価する誤りなど大深度法制の不備を指摘されました。

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 大塚氏に引き続き、早川芳夫氏(地理学専攻)が、中間報告のボーリング結果から、陥没・空洞周辺地域の地盤がどのように破壊されているかの分析を報告されました。
 「地層の緩みはトンネルに沿って、地表直下からトンネル直上まで広がっている可能性が大きい。少なくともBor. D A 地点から、Bor. C地点まで帯状に繫がっている。さらに、その南北方向への広がり、および東西方向の調査が必要。」と深さ方向の地盤の緩みの深刻さと、トンネルルート上(南北方向)と横(東西)方向への地盤緩み範囲の広がりの調査の必要性を指摘されました。

 コロナ禍にもかかわらず、参加者は約40名。質疑応答が活発に行われました。


 資料1「トンネル技術者が見た事故原因と大深度安全神話の虚構」ここ(PDF)
 資料2「地盤について(ボーリング結果の分析) 」ここ(PDF)
*資料は著作権があります。
 

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posted by 外環ネット at 02:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース
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