2021年03月04日

東京外環道の調布陥没・空洞調査報告(2021.2.12)と住民説明会(2021.2.14-15)についての声明

 外環ネット、東京外環道訴訟原告団・弁護団、他12団体は2月19日、「東京外環道の調布陥没・空洞調査報告(2021.2.12)と住民説明会(2021.2.14-15)についての声明」(別紙を含む)を公表し、「住宅街陥没!東京外環道路事業・工事の中止を求めます」署名の第1次提出行動において、赤羽一嘉国土交通大臣宛5,372筆、小池百合子東京都知事宛5,344筆の署名とあわせて、本声明を国土交通大臣および東京都知事に届けました。なお、NEXCO東日本社長及びNEXCO中日本社長宛に別途送付しました。
20210219_DaizinSeimei.JPG
声明を読み上げて国土交通省道路局高速道路課担当者に手渡す

 以下は声明文です。
 なお、(別紙)「事業者の姿勢と有識者委員会報告について私たちの見解」は別途掲載します。
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2021年2月19日


東京外環道の調布陥没・空洞調査報告(2021.2.12)と住民説明会(2021.2.14-15)についての声明


外環ネット
東京外環道訴訟原告団・弁護団他12団体


陥没・空洞事故は特殊地盤だから起きたもので、予測は不可能だった。今後は過剰な土砂取り 込みが起きないよう、再発防止を図る―。調布住宅地の陥没・空洞について、国交省、NEXCO東日本・中日本の事業者側による調査報告と、それに伴う記者会見、住民説明会について、私たちはその欺瞞性と無責任、不誠実な姿勢に、満身の怒りを込めて抗議します。

 今回の事態で、事業者側が求められていることは、私たちが何度も明らかにしてきたように、 既にこの事業と大深度法の論理は完全に崩壊していることを認め、直ちに私たちの主張を受け入れ、裁判での誤った抗弁をやめるとともに、東京外環道事業を中止し、憲法違反の大深度法を廃 止することです。もう、無理なのです。これ以上の被害と混乱を引き起こさないため、大局に立って、早急に事業の中止と大深度法廃止を打ち出すべきです。

事業者は2月12日、あたかも中立公正であるかのように装った、お手盛りの第6回「有識者委員会を開催し、調査結果等を発表しました。別紙の「事業者の姿勢と有識者委員会報告について私たちの見解」に明らかなように、大量の資料で、本当の問題点を隠しながら、この地域は特 殊な地盤で、陥没も空洞も予測できなかったとし、これを前提に自己の工事の過失を認めず、責 任の所在も曖昧にし続けています。

その結果、14,15日に行われた住民説明会では、「何となく掘ってしまった…」と発言した小泉淳委員長の言葉(12日)についての説明はおろか、「施工ミス」「過失責任」を認めるか、といった基本的な質問には答えず、「特殊な地盤というならなぜそれを調べなかったのか」という質問にも、「騒音、振動の被害の訴えがあったのに、なぜそれを放置したか」「地盤の緩みについては予測できたはずではないか」などといった質問にも、まともに答えようとしませんでした。

事業者が「加害者」であることは明白です。様々な「違反」や「瑕疵」があることが明らかなの に、誠意ある「謝罪」も「お詫び」の言葉もないまま、説明会を終わらせました。こうした責任回避に終始する姿勢は許されません。

事業者側は、このような事態を起こしながら、その被害地域を狭く限定し、被害住民はもちろんメディアも世論をも欺いて問題を「解決」するかのようにみせかけています。大泉・中央 JCTなど他地域でのシールドマシン掘進再開をもくろんでいます。

現地では事故後、事業者は住宅地の狭い道にダンプカーやミキサー車を持ち込み、作業員を常駐させ、見回りさせながら、「応急措置」と「調査」を行いました。しかし、そこでは、「なぜ、 ここで、何の調査をしているのか」「どんなデータが出ているのか」「何がわかったのか」「それでどうするのか」、といった住民の質問には全くといっていいほど答えてきませんでした。

ところが、今回の報告で明らかになったのは、「調査」は、陥没・空洞など目立った物理的被害があるところに限って行われ、住民の健康や生活にとって深刻で広範囲にわたる騒音、振動など については、その被害通報件数も内容も公表せず(一方、外環被害住民連絡会・調布の調査によると100軒を超える体感的被害)、その原因究明に全く触れず、さらに、施工ミスや住民の安全管理の欠如がなぜ起きたのかの原因究明にも触れず、恣意的で杜撰なものです。振動や騒音の苦情や抗議や悲鳴を「問い合わせ」と片付けてきた姿勢は、とても「住民に寄り添った」ものとはいえません。

さらに、沿線周辺の多くの住民が不安に思った「既に通った私の家の下には、空洞はないのか、 今後陥没は起きないのか」「これからトンネルが進む先の調査はどう行われるのか」―という疑問に明確な答えはありません。

報告の翌13日、福島県沖を震源とするM7.3の地震は、この地域にも震度4の揺れを起こしました。「埋め戻した空洞や緩んだ地盤に問題は起きていないか」「造られたトンネルに影響はないのか」―事業者はこれらを直ちに、詳細に調べ、沿線住民に報告すべきです。

住民に配布した「補償の方針」では、@建物等の損害は「原則として」「原状回復」A家賃減収相当額、不動産売却損、疾病等による治療費など―を「補償する」とし、「専門チームを設置し、 個別にお伺いし対応」するという姿勢を崩していません。公にはその基準を示さず、「査定は事業者がする」という姿勢で、被害者の会との団体交渉にも応じていません。加害者にあるまじき態度と言わざるを得ません。

もともとこの工事は、大深度法に基づき「地上には影響がない」「通常使われない大深度地下」 に限って、地上の住民には一切断りがなく行われている工事です。今回の事態は明らかに大深度法違反です。加えて、2本のトンネル間の離隔距離が狭く、国の技術指針違反です。また、20 0メートルごとに行うべきボーリング調査をやっていないことも問題です。このようにすべてを点検し直さないと前に進めない事業です。

国民がコロナ禍で苦しんでいる今、巨額の税金を使い一部の利益のため、既に不必要になったとしか思えない事業を、住民のいのちと暮らし、基本的人権をないがしろにして、推し進める必要がどこにあるのでしょうか。今こそ公共事業のあり方を総点検し、思い切った政策転換を図るべきです。

私たちはこの事業者の「頑なな事業推進の姿勢」にあくまで反対し、事業の中止、大深度法の 廃止を改めて求めます。

・外環ネット
・東京外環道訴訟原告団・弁護団
賛同団体(順不同)
・とめよう「外環の2」ねりまの会
・元関町一丁目町会外環対策委員会
・外環道検討委員会・杉並
・外環を考える武蔵野市民の会
・市民による外環道路問題連絡会・三鷹
・外環道路予定地・住民の会
・調布・外環沿線住民の会
・野川べりの会
・外環道検討委員会
・外環いらない!世田谷の会
・東名JCT 近隣住民の会
・東京外環道訴訟を支える会

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東京外環道の真実を伝える本を広めてください!
 「住宅の真下に巨大トンネルはいらない〜ドキュメント東京外環道の真実〜」
  丸山重威著 東京外環道訴訟を支える会編 本体1600円
  推薦:浜 矩子(同志社大学教授) あけび書房

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posted by 外環ネット at 02:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース
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